昭和八年に奉納された靖国神社花崗岩大鳥居は北木石を使った日本一の大鳥居です。直径1.2メートル、長さ12メートル、重量50トン。瀬戸内海を渡り、神戸を経由し、東京芝浦まで船で運ばれ、九段下の靖国神社に無事建立されるまでかなりの苦労があったと当時の記事に掲載されています。
また、靖国神社の書庫に保管されている『靖国百年史』の中に、鶴田簑輔の名が記されています。国のため、家族のために命を捧げた偉大な先人への畏敬の念が、記録として刻まれていたのです。 その他、大燈籠も北木石でつくられています。
大坂夏の陣以降、徳川幕府によって再築された大坂城は、落雷、明治維新、第二次世界大戦と何度も炎に包まれたが、石垣だけは当時の姿を残しています。動乱の日本の歴史を400年近く見守り続けてきたのです。
奈良県奈良市西ノ京町に所在する薬師寺は、奈良県の文化財として、そしてユネスコより世界遺産にも登録されています。
京都府京都市東山区にある五条大橋です。弁慶と牛若丸が出会った場所として有名です。現在のものは昭和34年に造られました。
毎日多くの方が利用する東京駅にも北木石が使われています。写真は工事中の時のものです。
北木石の優れた耐久性により、古くから、現在に至るまで、様々な建造物に使用されています。北木石は、日本を代表する銘石のひとつとして、今も愛され続けられています。