北木石の匠 blog

記録

100日振りに採石場で並び立つ兄弟

鶴田希彦氏(=68歳/元・弊社取締役工場長)が勇退されてから
100日振りに、当採石場へ足を運んでくださりました。山の形状や、
重機を含めた新体制での採掘状況に目をやりながら感慨深そうに
されていたのが印象的でした。
七人の侍.jpg
またと無い機会に、採石事業部の全スタッフと共に集合写真。
これから闘病生活を控えている畦崎氏(=59歳/写真左から3番目)
が無事、この現場に復帰されることも祈念してのことです。
畦崎氏(以後ムー兄)は、今となっては社長と一番付き合いの長い
ベテラン職人さんです。社長と共に足掛け40年で築き上げたモノは、
海面下70mから積み上げた石垣の高さも比になりません。
ムー兄(ニイ)こそが、どんな場所においても危険を顧みず、重機を
フル操縦してきた立役者なのです。その代わりを社長と小生で務め
なければなりません。そこで、社長が重機に乗った場合のクレーン
操作役として、自分の弟であり信頼厚い希彦氏が呼ばれた訳です。
阿吽の呼吸.jpg
やはり、その一挙手一投足は【阿吽の呼吸】でした。写真中央右下
の黒いジャンパーを着ているのが社長で、そこより離れた12m上段
の石の上(写真右上:豆粒のように見える黄色いヘルメット)で操作
しているのが、叔父さん(希彦氏)です。
私が生まれる前から、この現場で活躍されていた二人の意思疎通は、
親子関係を遥かに凌ぐものがあります。その光景をしっかり目に焼き
付け、言葉ではなく、常に背中で語り続けてきた男達の意志を継げる
ように、日々精進していきたいと思います。
トレーラー最終便.jpg
有り難い事に、過去に切り出した二級材の石までがどんどん出荷
されていきます。この2週間において、これでトレーラー3台目です。
親父や叔父さん、ムー兄が守り続けてきた採石という伝統文化と
共に、我々の夢や希望も載せて、石が北木島を旅立ちます。


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