我々が採掘している北木石の約80%は廃棄され、売り物になりません。
その年間採掘量の約20%(=出荷量)の内、9割以上が実にお墓として、
用いられているのが現状です。
写真中央の上部に人影が二つあるのがお分かりでしょうか・・
この場所で現在、採掘を行っております。東京駅丸の内駅舎の工事で
使用される原石も、この場所から採掘されたモノです。
水の溜まっている写真左側が、昨年10月まで採掘していた跡で、水没
した深さが既に40mあります!これまでの海面下70m付近で、作業して
いた時には、四六時中ポンプupし、水を外へ排出していました。
ポンプupを止め放置しておくと、一連の大雨をもたらした台風の影響
もありますが、ご覧の通り、一年間でアッという間にこの状況です。
想像し難いでしょうが、この水面の位置は、笠岡諸島間において、
何と海底よりも低い所に位置しているらしいのです。
写真は、笠岡湾から出て、北木島に渡る途中の瀬戸内海の様子です。
瀬戸内海の平均水深は浅く、約30mとの事でした。 by 笠岡市役所
先月、笠岡労働基準監督署の担当官の方がお見えになり、落下防止
用の柵を取り付けるよう指導が入りました。
早速、その指示通りに柵を取り付けました。採石場は、石を切り出す
度に形状が変わっていくため、固定するモノが、時として邪魔になる
ケースがあります。
しかしながら、作業効率よりも何より、先ずは安全を最優先しなければ
なりませんので、こういった定期的な行政指導は、自分達の兜の緒を
締め直す良い機会にもなっているのです。
法整備される何十年も前から採掘を行っている山ではございますが、
一歩ずつでも、コンプライアンスに則した採石場になるよう、努力して
いきたいと考えております。